「納期は未定です。」
最近、塗料を注文すると、この返事を聞くことが本当に増えました。
「原材料不足だから仕方ないんだろう。」
そう思う方も多いと思います。
でも実際の現場では、もっと複雑です。
私たちも、
「何が足りないんですか?」
と聞きたくなることがあります。
でも、
問屋さんにも分からない。
そんなことが本当にあるんです。
今回は、実際に現場で経験したことをもとに、「納期未定」の裏側をお話しします。
ナフサ不足による塗料不足についてはこちらをご覧ください↓
ホルムズ海峡でナフサ不足|外壁塗装は遅れる?現場職人が語る塗料不足のリアル【2026年最新版】
「3週間で入ります」と言われた塗料が、3週間後も届きませんでした

塗料メーカーでは、製品ごとに生産ラインや工場が分かれていることがあります。
例えば、
水性塗料を製造するライン。
溶剤塗料を製造するライン。
それぞれ生産体制が異なるため、同じメーカーでも納期に差が出ることがあります。
そのため、
「水性塗料はすぐ入るのに、溶剤塗料だけ納期未定」
というケースも、現場では珍しくありません。
もちろん、原因は工場だけではなく、原材料の調達状況や生産計画、需要の集中など、さまざまな要因が重なって起こります。
実際に私たちの現場でも、
「水性は入荷したのに、同じメーカーの溶剤だけいつ入るか分からない」
という状況を何度も経験しています。
だからこそ、「同じメーカーだから全部同じように入荷する」とは限らないのが、今の塗料業界の現実なのです。 このがぞうつくって今月初め(2026年6月)、ある溶剤塗料を注文したときの話です。
最初は、
「3週間くらいで入ると思います。」
と言われました。
それなら現場の予定も立てられると思って待っていました。
ところが3週間後。
「そろそろ届きますか?」
と確認すると、
「原材料欠品等なければ来月初め頃になる予定です。」
という返事でした。
ただでさえ納期は遅れていますが、原材料が入らなければさらに納期は延びるということです。
もちろん困ります。
でも、問屋さんも正確な納期はつかめないし、こればっかりはどうしようもありません。
問屋さんもメーカーからの連絡を待つしかない状況。
現場では、こういうことが頻繁に起きているのが現状です。
なぜ塗料は「納期未定」になるのか
① 工場や生産ラインが違うため

塗料メーカーでは、製品ごとに生産ラインや工場が分かれていることがあります。
例えば、
水性塗料を製造するライン。
溶剤塗料を製造するライン。
それぞれ生産体制が異なるため、同じメーカーでも納期に差が出ることがあります。
そのため、
「水性塗料はすぐ入るのに、溶剤塗料だけ納期未定」
というケースも、現場では珍しくありません。
もちろん、原因は工場だけではなく、原材料の調達状況や生産計画、需要の集中など、さまざまな要因が重なって起こります。
実際に私たちの現場でも、
「水性は入荷したのに、同じメーカーの溶剤だけいつ入るか分からない」
という状況を何度も経験しています。
だからこそ、「同じメーカーだから全部同じように入荷する」とは限らないのが、今の塗料業界の現実なのです。
② 色によって必要な材料が違うため

一般の方は、
「色が違うだけじゃないの?」
と思うかもしれません。
でも実際は違います。
色を作るには、
それぞれ違う顔料を使います。
だから、
白は作れても、
ある色だけ材料がなくて作れない。
そんなこともあります。
最近のニュースでも、ポテトチップスの袋が白黒のデザインになって話題になりました。
印刷に使う材料不足の影響で色数を減らしたためです。
塗料も同じように、
色を作る材料が足りなければ、その色だけ作れないことがあります。
③ 材料が一つ欠けても作れないため

塗料は、一つの材料だけでできているわけではありません。
樹脂。
顔料。
溶剤。
添加剤。
そして2液型塗料(塗料と硬化剤を混ぜて使うタイプのこと)なら硬化剤。
これらが全部そろって初めて完成します。
だから、
どれか一つでも足りなければ出荷できません。
例えば、
顔料が足りなければ色が作れません。
硬化剤が足りなければ2液塗料として使えません。
エポキシ樹脂が不足すれば、下塗り材そのものが作れません。
現場では、
「あと一つなのに…」
という状態でも待つしかないことがあります。
④ メーカーも納期を読めないため
現場では、
「来週には入ります。」
と言われたものが、
さらに延期になることもあります。
これは誰かが適当に答えているわけではありません。
メーカーも、
原材料が予定通り入る前提で納期を案内しています。
でも、
その原材料が届かなければ、予定も変わってしまいます。
だから、「納期未定」という返事がどうしても多くなってしまうんです。
まとめ|現場にいる私たちも、正確な納期が分からない
ニュースでは、「原材料不足」の一言で終わることが多いですが、
現場ではもっと複雑です。
実際には、
- 問屋さんにも詳しい理由が分からないことが多い
- 水性と溶剤で納期が違うことがある
- 色によって納期が変わる
- 材料が一つ足りないだけでも作れない
- 「来週入荷予定」が延期になることもある
そんな状況が続いています。
私たちもこまめに問屋さんへ確認しています。
でも、問屋さんもメーカーから届く情報を待つしかありません。
だから、工事の予定も正確に立てられないのが現状です。
現場にいる私たちも、正直もどかしいです。
外壁塗装は「色・塗料」が決まったら早めに発注を

現在のように、一部の塗料で納期が不安定になっている状況では、色や塗料が決まったら、できるだけ早めに発注してもらうことをおすすめします。
「工事はまだ先だから」と後回しにしていると、希望していた塗料が入荷待ちになり、工事日程を変更せざるを得ないケースもあります。
実際に現場でも、
「先週までは普通に注文できたのに、今週になったら納期未定と言われた」
ということは珍しくありません。
もちろん、すべての塗料が不足しているわけではありませんが、人気の製品や特定の色は影響を受けることがあります。
だからこそ、見積もりや契約が済み、使用する塗料が決まったら、できるだけ早めに発注しておくことが、希望どおりの工事を進めるための安心につながります。
慌てる必要はありませんが、「まだ大丈夫だろう」と油断せず、少し余裕を持って準備を進めることをおすすめします。
色選びのあれこれについてはこちらをごらんください↓
▶︎黒い外壁って後悔する?現場で実際気になる「熱」と「色褪せ」の話
▶︎外壁の色で後悔する人の共通点|現場で見てきた失敗しやすい色選び
Q. 問屋さんなら納期は分かるのでは?
よくある質問
A. 問屋さんもメーカーからの情報をもとに案内しています。そのため、メーカー側でも原材料の入荷状況が読めない場合は、問屋さんにも正確な納期は分かりません。
Q. 同じ塗料なのに色で納期が変わるのはなぜですか?
A. 色ごとに使う顔料が違うためです。ある色に必要な材料だけ不足すると、その色だけ納期が遅れることがあります。
Q. 工事を予定している場合はどうすればいいですか?
A. 色や塗料が決まっているなら、できるだけ早めに発注することをおすすめします。余裕を持って準備することで、納期遅れの影響を受けにくくなります。
