塗料が「納期未定」になる理由とは?現場職人が教える塗料不足の本当の原因と対策【2026年最新】

塗料・色選び

「納期は未定です。」

最近、塗料を発注すると、この返事を聞くことが本当に増えました。 原材料不足のニュースは見聞きするものの、実際の現場では何が起きているのでしょうか?

現在は数か月前ほどの深刻な品不足ではありませんが、塗料によっては今でも納期が延びることがあります。(2026年7月末現在)

特に特殊塗料や人気製品では注意が必要です。まだ完全に元通りとはいえず、納期はまだナフサ不足騒動以前の状況には戻っていません。

ここでは、現場のリアルな裏側と、施主様(お客様)が今すぐ取るべき対策を、25年の現場経験を持つ職人が分かりやすく解説します。

今回は、実際に現場で経験したことをもとに、「納期未定」の裏側をお話しします。

ナフサ不足による塗料不足のリアルについての解説記事はこちらをご覧ください。↓

ホルムズ海峡でナフサ不足|外壁塗装は遅れる?現場職人が語る塗料不足のリアル【2026年最新版】

「3週間で入ります」と言われた塗料が、3週間後も届きませんでした

塗料不足について解説する職人のイメージ

塗料メーカーでは、製品ごとに生産ラインや工場が分かれていることがあります。

例えば、

水性塗料を製造するライン。

溶剤塗料を製造するライン。

それぞれ生産体制が異なるため、同じメーカーでも納期に差が出ることがあります。

そのため、「水性塗料はすぐ入るのに、溶剤塗料だけ納期未定」というケースも、現場では珍しくありません。

もちろん、原因は工場だけではなく、原材料の調達状況や生産計画、需要の集中など、さまざまな要因が重なって起こります。

実際に私たちの現場でも、

「水性は入荷したのに、同じメーカーの溶剤だけいつ入るか分からない」

という状況を何度も経験しています。

だからこそ、「同じメーカーだから全部同じように入荷する」とは限らないのが、今の塗料業界の現実なのです。  

今月初め(2026年6月)、ある溶剤塗料を注文したときの話です。

最初は、「3週間くらいで入ると思います。」と言われました。

それなら現場の予定も立てられると思って待っていました。

ところが3週間後。

「そろそろ届きますか?」と確認すると、

「原材料欠品等なければ来月初め頃になる予定です。」という返事でした。

ただでさえ納期は遅れていますが、原材料が入らなければさらに納期は延びるということです。

もちろん困ります。

でも、問屋さんも正確な納期はつかめないし、こればっかりはどうしようもありません。

問屋さんもメーカーからの連絡を待つしかない状況。

現場では、こういうことが頻繁に起きているのが現状です。

なぜ塗料は「納期未定」になるのか

① 塗料の工場や生産ラインが違うため

水性と溶剤で納期が異なる塗料缶

塗料メーカーでは、製品ごとに生産ラインや工場が分かれていることがあります。

例えば、

水性塗料を製造するライン。

溶剤塗料を製造するライン。

それぞれ生産体制が異なるため、同じメーカーでも納期に差が出ることがあります。

そのため、「水性塗料はすぐ入るのに、溶剤塗料だけ納期未定」というケースも、現場では珍しくありません。

もちろん、原因は工場だけではなく、原材料の調達状況や生産計画、需要の集中など、さまざまな要因が重なって起こります。

実際に私たちの現場でも、「水性は入荷したのに、同じメーカーの溶剤だけいつ入るか分からない」

という状況を何度も経験しています。

だからこそ、「同じメーカーだから全部同じように入荷する」とは限らないのが、今の塗料業界の現実なのです。

② 色によって必要な材料が違うため

外壁塗装の塗料で色が足りなくなる理由

一般の方は、「色が違うだけじゃないの?」と思うかもしれません。

でも実際は違います。

色を作るには、それぞれ違う顔料を使います。

だから、白は作れても、ある色だけ材料がなくて作れない。

そんなこともあります。

最近のニュースでも、ポテトチップスの袋が白黒のデザインになって話題になりました。

印刷に使う材料不足の影響で色数を減らしたためです。

塗料も同じように、色を作る材料が足りなければ、その色だけ作れないことがあります。

③ 材料が一つ欠けても作れないため

外壁塗装の塗料で色が足りなくなる理由

塗料は、一つの材料だけでできているわけではありません。

樹脂。

顔料。

溶剤。

添加剤。

そして2液型塗料(塗料と硬化剤を混ぜて使うタイプのこと)なら硬化剤。

これらが全部そろって初めて完成します。

だから、どれか一つでも足りなければ出荷できません。

例えば、

顔料が足りなければ色が作れません。

硬化剤が足りなければ2液塗料として使えません。

エポキシ樹脂が不足すれば、下塗り材そのものが作れません。

現場では、「あと一つなのに…」という状態でも待つしかないことがあります。

④ メーカーも納期を読めないため

現場では、「来週には入ります。」と言われたものが、さらに延期になることもあります。

これは誰かが適当に答えているわけではありません。

メーカーも、原材料が予定通り入る前提で納期を案内しています。

でも、その原材料が届かなければ、予定も変わってしまいます。

だから、「納期未定」という返事がどうしても多くなってしまうんです。

外壁塗装は「色・塗料」が決まったら早めに発注を

外壁塗装の塗料を早めに発注するイメージ

少し前の塗料業界は本当にスムーズで、早ければ「注文した翌日」には現場に届くのが当たり前でした。

だからこそ、職人である自分たちも、ここまで納期が読めなくなる今の状況には本当に戸惑っています。

ですから、現在のように一部の塗料で納期が不安定になっている状況では、

色や塗料が決まったら、できるだけ早めに発注してもらうことを何よりもおすすめします。

「工事はまだ先だから」と後回しにしていると、希望していた塗料が入荷待ちになり、工事日程を変更せざるを得ないケースもあります。

実際に現場でも、「先週までは普通に注文できたのに、今週になったら納期未定と言われた」ということは珍しくありません。

もちろん、すべての塗料が不足しているわけではありませんが、人気の製品や特定の色は影響を受けることがあります。

だからこそ、見積もりや契約が済み、使用する塗料が決まったら、できるだけ早めに発注しておくことが、希望どおりの工事を進めるための安心につながります。

【何日前から動くべき?目安のスケジュール感】

通常であれば着工の1~2週間前くらいの手配で間に合うケースがほとんどでしたが、現在は通常よりプラス2週間〜1ヶ月ほど長めのスケジュール感を見ておくことを強くおすすめします。

「工事はまだ先だから」「見積もり中だから」と後回しにしていると、いざ発注するタイミングで希望の塗料が入荷待ちになり、工期が後ろ倒しになってしまうリスクがあります。

慌てる必要はありませんが、「まだ大丈夫だろう」と油断せず、打ち合わせの段階から少し余裕を持って準備を進めることが、希望どおりの安心な外壁塗装につながります。

色選びのあれこれについてはこちらをご覧ください

▶︎黒い外壁って後悔する?現場で実際気になる「熱」と「色褪せ」の話

▶︎外壁の色で後悔する人の共通点|現場で見てきた失敗しやすい色選び

まとめ|外壁塗装の塗料不足と納期未定への対策

ニュースでは、「原材料不足」の一言で終わることが多いですが、

現場ではもっと複雑です。

実際には、

  • 問屋さんにも詳しい理由が分からないことが多い
  • 水性と溶剤で納期が違うことがある
  • 色によって納期が変わる
  • 材料が一つ足りないだけでも作れない
  • 「来週入荷予定」が延期になることもある

そんな状況が続いています。

私たちもこまめに問屋さんへ確認しています。

でも、問屋さんもメーカーから届く情報を待つしかありません。

だから、工事の予定も正確に立てられないのが現状です。

現場にいる私たちも、正直もどかしいです。 

だからこそ、こんな状況の時こそしっかりと業者と意思疎通を図ることが大切です。

例えば契約前に、『この塗料は現在納期に問題ありませんか?』といった点も確認しておくと安心です。

塗料がいつ入るか分からないからこそ、「納期について正直に相談にのってくれるか」「代替案を提案してくれるか」といった対応に、その会社の本当の姿勢が表れます。

しっかりとした優良業者であれば、施主様が不安に思っていることにも誠実に向き合い、納得がいくまで丁寧に対応してくれるはずです。

予測がつかない今の時期だからこそ、信頼できるパートナーを選ぶことが、後悔しない外壁塗装の第一歩になります。

信頼できる業者選びのポイントはこちら

悪徳業者を避け、本当に信頼できる会社を見極めるためのコツについては、以下の記事もぜひ参考にしてみてください。

現場経験者が教える|優良な外壁塗装業者の見分け方【質問編】この質問でかなり分かります

現場経験者が教える|優良な外壁塗装業者の見分け方【回答編】実は答え方でかなり分かります

外壁塗装の失敗を防ぐ!相見積もりで最後に契約しがちな理由と優良業者の見分け方

Q. 問屋さんなら納期は分かるのでは?

よくある質問

A. 問屋さんもメーカーからの情報をもとに案内しています。そのため、メーカー側でも原材料の入荷状況が読めない場合は、問屋さんにも正確な納期は分かりません。

Q. 同じ塗料なのに色で納期が変わるのはなぜですか?

A. 色ごとに使う顔料が違うためです。ある色に必要な材料だけ不足すると、その色だけ納期が遅れることがあります。

Q. 工事を予定している場合はどうすればいいですか?

A. 色や塗料が決まっているなら、できるだけ早めに発注することをおすすめします。余裕を持って準備することで、納期遅れの影響を受けにくくなります。

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